サイズが合っていなければ、シワができる
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スーツのサイズを選ぶ際に、最初に決めるのは、上着のサイズだ。
上着のサイズがちゃんと合っていなければ、動きにくいだけでなく、外見も悪い。
そして上着のサイズで重要なのが、肩の幅と、サイズ感だ。
肩の幅がぴったり合っているかどうかは、背中や腕の部分に出るシワでわかる。
肩の幅がちゃんと合っていれば、余分なシワが寄らずにキレイなシルエットになる。
大雑把に言うと、肩幅のサイズが大きめの時は、背中の肩甲骨あたりに縦じわができる。
生地に遊びができていると、重力で下に引っ張られ、縦じわができるわけだ。
逆に上着が小さめで、肩周りがキツい場合は、水平方向にシワができる。
特に背中の肩の付け根の下にできる横じわは、「つきジワ」といって肩幅が狭すぎるときにできるシワだ。
肩の部分がピチピチになって、水平方向に引っ張られるので、シワができるのだ。
これは上着だけでなく、シャツでも起こるので、つきジワができる場合は、サイズをワンサイズ上にする。
また背中の肩甲骨当たりに、タテのシワができるときは、肩の部分が大きすぎるのでサイズダウンが必要。
背中にたくさん縦じわができるときは、全体的に大きいサイズを着ているので、基本的にはサイズダウンが必要。
背中に出るシワ、袖山にできるシワ
上着は肩周りが決まらないと、サイズ感が悪くなる。
肩のラインは、顔にも近いし、ここがびしっと決まっていると好印象になる。
袖がちょうどよいサイズだと、首の付け根から肩に掛けて、上着の重みを感じることができる。
肩や背中全体で、服の重さを上手に支えているので、長時間でも着ておれる。
逆に肩の端が引っ張られて重みを感じる場合は、サイズが合っておらず、疲れやすくなる。
背中の首元に横じわが出ている場合は、肩が窮屈なので、サイズが小さすぎる。
背中の肩甲骨あたりに縦じわができている場合は、肩の部分が大きすぎるので、サイズが大きすぎる。
肩はぴったりちょうどよく着れているのに、背中に何本も縦じわができるようだと、見頃(みごろ:胴体を包んでいる部分)の布が余っている。
こういう場合は、別のスタイルの上着を探すか、「お直し」で見頃を少し詰めてもらえないか相談するとよい。
袖の部分のシワでも、いろんな事がわかる。
上腕の肩に近い部分の袖山(そでやま)に横じわができている場合は、背中の幅が小さすぎるか、腕が太すぎる。
背中の幅が小さすぎるために、袖が引っ張られているのか、袖の幅に対して腕が太すぎると、袖山部分に横じわができる。
逆に袖山に縦じわができるときは、サイズが大きすぎるのでサイズダウンが必要になる。
肩幅がぴったり合っていて、袖山に余計なシワがないのがベストだが、胸の筋肉が分厚かったり、逆に猫背だったりすると、なかなかピッタリの上着に出会えないことも多い。
因みに上着をハンガーに吊すと、袖が少し前に出ている感じになっているが、これは袖付けがきちんと行われているスーツだ。