スーツスタイルは、身なりと手入れの両方が問われる
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スーツスタイルは、身なりの善し悪しがハッキリ見えて、印象が大きく変わってしまうスタイルだ。
カジュアルウエアは、砕けたスタイルなので、身なりを整えるという意識を持って着ている人はいないだろう。
しかしスーツスタイルでは、身なりを整えることが要求される。
というのもスーツスタイルというのは、冠婚葬祭やビジネスの場で着る服だ。
冠婚葬祭やビジネスの場というのは出会いの場であり、また、出で立ちや立ち居振る舞いが問われる場でもある。
こういう場面では、どこでどんな人に出会うかわからないので、周囲に与える印象には、特に気をつけねばならない。
たとえば高いスーツや高い靴を履いていると、服にお金を使ってるな、ということが見て取れる。
特に女性は男性の身だしなみに注意を払っていて、「この人はお金持ちなのかな、羽振りが良いのかな、だったら近づこうかな」、などというようなことを、知らず知らずのうちにやっているらしい。
良質のスーツや靴は、素材や芯材が明らかに良いし、手間のかかる飾り細工などもたくさんあるので、男性より色彩に敏感な女性は、無意識にそれを感じ取るらしい。
ただ、いくら高価なスーツや靴を身につけていても、手入れを怠ると、逆に評価を下げることになるかもしれない。
たとえ高価な身なりをしていても、手入れをちゃんとやっていなければ、手入れ一つ満足にできない、だらしないやつに見える。
逆に、さほど上質なスーツや靴は身につけていなくとも、手入れがちゃんと行き届いている身なりをしている人には、誠実さや清潔さを感じることができる。
となるとスーツや靴などの手入れがきちんとできている人は、「こいつは見所がありそうだ」というような好評価を受けることもあるだろう。
つまり、どんなスーツを着ているか、どんな靴を履いているかだけでなく、スーツや靴の手入れが行き届いているかも問われるわけだ。
スーツと革靴は、使ったらブラシを掛ける。
高いスーツを手に入れたとしても、日頃の手入れが悪いと台無しだ。
スーツは脱いだらブラッシングが必要で、細かなゴミや汚れなどを払っておかないと、虫食いなどの原因になりかねない。
特に襟周りや肩周り、ポケット周りやアームホールには、ホコリが溜まりやすいので、気をつけて払う。
洋服のためのブラシは、豚の毛のブラシがよい。
上から下方向に、ホコリを落とすイメージでブラッシングする。
シワを伸ばす場合は、スチームで伸ばすとよい。
ただしスチームをかけたあとは、湿気が抜けるまで出しておく。
スーツやジャケットは、肉厚のハンガーに掛ける。
買ったときについてくるハンガーでも良いが、できればもっとがっしりしたハンガーが欲しい。
洋服屋さんの店頭に、肉厚のハンガーが置いてあって、「ご自由にお持ち帰りください」とあったら、それを使えば良い。
スーツのクリーニングは、1シーズンに1回か2回でよい。
洗うと素材が傷むので、できるだけ洗わないほうが良い。
また雨などがかかって濡れた場合は、乾いたタオルを使って、たたくようにして水分を取る。
濡れているときは、ブラッシングをしてはいけない。
靴の手入れ
一方、靴は木製のシューツリーにかけて休ませる。
シューツリーというのは、靴を欠けておくスタンドだ。
シューツリーに靴を吊すと、靴から湿気を逃がしやすくなるし、形も整う。
靴の場合も、ブラッシングでホコリも落とす。
ウエス(綿の古い布)などでから拭きしてから、防水スプレーを掛けると汚れにくくなる。
月に一回は靴紐を外し、ヒモ穴周辺もキレイにブラシを掛け、汚れ落としで汚れを落としてから、靴用クリームを塗り込む。
クリームを塗ったら全体をブラッシングしてなじませ、仕上げに柔らかい布でから拭きする。
靴はツヤを失うと、だらしなく見えるので、最低月一回は、手入れをすること。